私どうやらHSPのようなんだけど、HSPだとわかったらどうしたらいいの?
僕はたぶんHSPなんだけど、病院に行った方がいいのかな?
自分はHSPだとわかったけれど、どうすればいいの?
そんな疑問を感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで今回は、HSPとわかったらどうしたらいい?HSPかもしれないあなたに知ってほしい3つのことをご紹介します。
- HSPかもしれないと気が付いた
- HSPだと気が付いたらどうしたらいいのか知りたい
- HSPはどうしたら直るのか知りたい
私自身もHSPだと気が付いたとき、まずどうしたらいいのか戸惑いました。
病院に行くべきか、無理やり考え方を改めるべきか。
当時はいろいろ悩みましたが、今では自分の生き方を見つけることができました。
そんな私の経験から、自分はHSPかもしれないと気が付いた方にやってほしい3つ
- HSPについて知る
- 自分自身を振り返る
- 心がラクになる生き方を探す
をご紹介します。
みなさんがHSPを悪いものだと思わずに、自分らしく生きていくきっかけになったら嬉しいです。
①HSPについて知る
自分がHSPだと気が付いた方にまずやってほしいのが、HSPについて知ること。
改めて、HSPとはどんなものなのか確認してみましょう。
HSP(Highly Sensitive Person)
「繊細な気質を持った人」や「敏感な人」のこと
HSPとは、生まれもって刺激に敏感で繊細な気質を持った人のこと。
アメリカの心理学者エレイン・N・アーロン博士が著書『ささいなことにもすぐに「動揺」してしまうあなたへ』で提唱した概念です。
HSPの割合は、全人口の15~20%。
約5人に1人がHSPであると推測されています。
5人に1人というのは日本人のB型の割合と同じ。想像よりもずっと多いことがわかります。
4つの特性DOES
HSPには4つの特性があり、その頭文字をとってDOESと呼ばれています。
- Depth of processing
物事を深く考える
Overstimulation
過剰に刺激を受けやすい
Empathy and emotional responsiveness
共感力が高い
Sensitivity to subtleties
些細なことに気づきやすい
具体的には、
- 他人に気を遣いすぎる
- 機嫌が悪い人がいると自分のせいではないかと心配になる
- 大きな音に驚きやすい
- 人混みにいると疲れる
- 光や音の刺激に弱い
- 感受性が豊かで映画など作品に入り込みやすい
- 傷つきやすい
- 心配性・不安症
などの特徴があります。
詳しくは、【HSPとは?】”DOES”から見るHSPの4つの特性をご覧ください。
HSP診断
本当に自分はHSPなのか気になる…。
そんな方は、まずHSP診断を受けてみましょう。
いろいろな診断テストがありますが、私が一番信用できると感じるのはアーロン博士が公表しているHSPセルフテスト。
こちらのアーロン博士のセルフテストを受けて、自分のHSP度合いを確認してみましょう。
私は27問中23個当てはまりました!
該当する項目が少なくても、その項目に深く共感できる場合にはHSPである可能性が高いです。
HSPの脳のしくみ
そんなHSPは、非HSPと比べてどのような違いがあるのでしょうか。
まず、脳のつくりでは大脳辺縁系のなかの「扁桃体」という部分に違いがあると言われています。
扁桃体は不安や恐怖といった感情と関係性が大きい部位で、HSPはここが発達していることで不安や危険を察知してしまいやすいという特徴があります。
また、脳の神経システムにも違いがあり、神経が高ぶったり警戒しているときに分泌されるホルモンが多く出ているとも言われています。
HSPの心の仕組み
では、HSPの心のしくみはどのようなものなのでしょうか。
HSPカウンセラー武田友樹先生は、著書『繊細さんの本』の中で以下のようにお話していました。
繊細な感覚がせん毛のように伸びていて、相手の感情から音、光までさまざまなものをキャッチする。繊細な感覚に触れたものが心や体に届き、心でじんわり味わう。いろいろなことを感じ、大きく感動したり深くあたたかい気持ちが湧き起こったりと、「深く強い感情」が起こるのです。
武田友樹『「気がつきすぎて疲れる」が驚くほどなくなる「繊細さん」の本』
心でじんわり味わうという感覚、とても共感できます。私は特に人の優しさに触れた時、そんな気持ちになります。
常に周囲のさまざまな刺激をキャッチしてしまうHSPさん。
心地よいものだけでなく不快なものや痛みも自動的にキャッチしてしまうために、疲れやすかったり傷つきやすいという一面もあります。
HSPの原因
では、HSPの原因は何なのでしょうか。
HSPは生まれ持った気質であり、明確にこれが原因だと言えるものはありません。
遺伝的な要素もあるようですが、HSPの親からHSPが生まれると言いきれないことも多いのが現状です。
また、生まれつきの気質とは言っても、過去に起きた出来事が人格形成に影響していることも否定できません。
生まれつきの繊細な気質を持った子どもは、親からすると「育てにくい子」だと言えます。
よって、親子とのコミュニケーションがうまくいかず、生きづらさを抱えてしまったケース。
逆に、生まれつき繊細な気質を持っていても、その後生きづらさをあまり感じることがなく成長したケースもあります。
そのため、一括りにHSPといってもさまざまな境遇の方がいると考えられます。
HSPは病気なのか
HSPは気質の問題であり、病気ではありません。
自分はHSPかもしれないと感じたからと言って、必ずしも病院を受診する必要はないでしょう。
一方で、HSPをきっかけにうつ病やメンタルの不調を感じている場合には、クリニックの受診が必要となります。
こういった症状がある場合には、メンタルクリニックを受診しましょう。
- 眠りにつけない
- 食事がのどを通らない/過食を繰り返してしまう
- 何をしていても楽しくない
- 集中力がない
- 希死念慮がある
HSPが病院に行くべきかどうかについては、HSPは病院に行くべき?迷っている人が知っておくべき3つのことでも詳しく紹介しています。
また、HSPを直すために無理やり考え方を改めようとするのも危険です。
自分自身がわからなくなってしまったり、大きなストレスがかかることで余計にメンタル状態を悪化させてしまいます。
それじゃあHSPだとわかったらどうしたらいいの??
HSPが目指したいのは、自分に合った生き方を選択していくことです。
世間に合わせるのではなく、自分自身に合う環境を選択していく。
そうすることで、HSPは生きづらさを脱却し本当の力を発揮することができます。
自分がHSPだと気が付いたあなたがすべきことは、自分自身を見つめなおし、自分らしい生き方を探していくことです。
②自分自身を振り返る
HSPが目指したいのは、自分に合った生き方を選択することだとお話しました。
では、自分に合った生き方を見つけるにはどうしたらよいのでしょうか?
そこで必要なのが、自分自身の過去を振り返ること。
自分が生きづらさを抱えるきっかけになる出来事は、何だったのか。
本当の自分はどんな人物なのか。
一度振り返ってみる必要があります。
そこでおすすめしたいのが、『鈍感な世界に生きる敏感な人たち』という本。
こちらはデンマークの心理療法士であるイルセ・サンさんによって書かれたもの。
HSPが抱える心の問題に寄り添っており、まるでイルセ・サンさんのカウンセリングを受けているような気持ちになります。
私自身もこの本から、自分自身に高度な要求をしてしまう理由に気が付くことができました。
私が気が付いたことや『鈍感な世界に生きる敏感な人たち』の感想は、『鈍感な世界に生きる敏感な人たち』の感想☆自分と向き合いたいHSPに読んでほしい!でお話しています。
また、『敏感すぎて生きづらい人のこころがラクになる方法』という本もおすすめです。
この本は十勝むつみのクリニック院長の長沼先生によって書かれたもので、イラストとわかりやすい解説でHSPのこころをラクにする4ステップを紹介しています。
ステップの途中にいくつかワークが紹介されているのですが、そのワークの中に自分自身を理解するためのものがあります。
とにかくわかりやすく、読むだけで心が温まるような1冊。
HSPの自分自身についてよく知りたい方には、ぜひおすすめです。
もちろん、私自身も過去を振り返ってきました。
このブログの中でも、いくつか私の過去についてお伝えしています。
同じ境遇にある方もそうではない方も、ぜひご覧になってみてくださいね。
③心がラクになる生き方を探す
自分自身を振り返ることができたら、最後はそんな自分自身にぴったりな生き方を探しましょう。
HSPが悩んでしまいがちな4つのジャンルにわけてご紹介します。
恋愛
なかなか積極的になれずに恋人ができなかったり。
恋人ができても、自分の意見を伝えられずに相手の言いなりになってしまったり。
恋愛がうまくいかないという悩みをもつHSPは多いです。
HSPが幸せな恋愛をしていくには、
- 自分に合った相手を見つけること
- 自分に合った付き合い方をすること
の2つが重要となります。
HSPと相性が良い人は、HSPが恋愛で相性のいい人はどんな人?【自分らしい恋愛をしよう】にて詳しく紹介しています。
仕事
仕事がうまくいかない。今の仕事が自分に合っているのかわからない。
そんな風に仕事に悩みを持つHSPも多くいらっしゃいます。
HSPが自分にピッタリの仕事を選ぶには、4つのステップが必要。
詳しくは、HSPの仕事選びの方法【長く勤められる職場の探し方】にてお話しています。
また、いま仕事がつらくて仕方がないという方には、まずはその気持ちを落ち着かせることが必要。
HSPが仕事をつらいと感じたときの対処法【転職がすべてではない!】にて、私が実践していた対処法を紹介しています。
人間関係
繊細な気質をもったHSPは、人間関係を構築するのが苦手な方も多いです。
そんなHSPには心がけたい人付き合いのコツがあります。
あることを意識するだけで不要な人間関係のトラブルを防ぐことができたり、余計に精神をすり減らすことがなくなります。
詳しくは、【自分らしくいられる人間関係作り】HSPの人付き合いのコツ5選にてお話しています。
日常生活
日々の暮らしの中でも、自分に合った選択をしていくことはできます。
ちょっとしたストレスをなくし、自分らしい毎日を手に入れましょう。
例えば、車の運転。
HSPの中には車の運転が苦手でストレスを感じている方もいます。
なるべく運転をしなくても良いように環境を変えることで、生きづらさをなくすことができます。
また、音の刺激に悩んでいる方は騒音対策をするのもおすすめ。
苦手な刺激への対策をしっかりすることで、日々のストレスを緩和することができます。
【HSPとわかったらどうしたらいい?】HSPかもしれないあなたにやってほしい3つのこと:まとめ
自分はHSPかもしれないと気が付いた方に向けて、やってほしい3つのことを紹介してまいりました。
自分はHSPかもしれないと気が付いた方にやってほしい3つは、
- HSPについて知る
- 自分自身を振り返る
- 心がラクになる生き方を探す
でした。
真面目なHSPさんほど自分に厳しく、大変な道を選択してしまいがち。
ですが、HSPにとって本当に必要なのは自分に合った生き方を選択していくことです。
魚が水の中で生活することを誰も悪くは言いません。
自分に合った世界でなら、HSPは才能を発揮することができます。
HSPである自分自身のことをよく知って、心がラクになる生き方を探していきましょう。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。