私HSPだと思うんだけど、病院にいくべきなのかな?
HSPという言葉が広く知られるようになり、自分はHSPかもしれないと感じる方も増えてきました。
そこで疑問となるのが、HSPだとわかったら病院へ行くべきか。
ですが、実はHSPを病院に相談しに行って、嫌な思いをしてしまったというケースもよくあります。
実際のところ、どうなのでしょうか。
- HSPが病院に行くべきなのはどんなときか
- 病院に行くべきか迷っているHSPが確認しておきたい3つのこと
をご紹介します。
今は病院に行く予定がない方にも、ぜひ知っておいてほしい内容となっています。
ぜひ最後までご覧ください。
- HSPは病院に行くべきか知りたい
- 自分のレベルじゃ病院に行っちゃいけないと感じる
- 精神科や心療内科を受診したことがない
- 病院にいく目安が知りたい
- 診察とカウンセリングの違いがわからない
HSPを相談しに行って傷ついてしまうなんてことがないように、3つのことをしっかり確認しておきましょう!
HSPについて相談したい方は、病院を受診する以外にも選択肢があります。
HSPとは
HSPとは、刺激に敏感で繊細な気質を持った人のこと。
アメリカの心理学者エレイン・N・アーロン博士が著書『ささいなことにもすぐに「動揺」してしまうあなたへ』で提唱した概念です。
HSP(Highly Sensitive Person)
「繊細な気質を持った人」や「敏感な人」のこと
特徴としては、
- 他人に気を遣いすぎる
- 機嫌が悪い人がいると自分のせいではないかと心配になる
- 大きな音に驚きやすい
- 人混みにいると疲れる
- 光や音の刺激に弱い
- 感受性が豊かで映画など作品に入り込みやすい
- 傷つきやすい
- 心配性・不安症
などが挙げられます。
自分がHSPかもしれないと感じる方は、まずはアーロン博士が提唱するHSPセルフテストをしてみることをおすすめします。
私は27問中23個当てはまりました!
HSPは病院に行くべきか迷っている人に知ってほしい3つのこと
そんなHSPは、やっぱり病院に行くべきなのでしょうか。
病院に行くべきか迷っているHSPに知ってほしい3つのことをご紹介します。
①HSPは病気ではない
「HSPを直したいのですが…」
「私のHSPを直してほしいです!」
HSPを知ったばかりの方が言ってしまいがちなこのセリフ。実は少し間違っています。
なぜなら、HSPは病気ではないから。
HSPとは生まれつき繊細な気質を持った人のことであり、病気ではありません。
あくまで自分の気質を知るための概念です。
そのため、HSPを直すことに力を入れるのはあまりよくありません。
直そうとするのではなく、自分の気質を受け入れて上手に付き合っていくことが必要となります。
また、「HSPを直してほしい!」というお願いは、精神科や心療内科の先生を困らせてしまうことがあります。
医者を困らせたり、自分が嫌な思いをしてしまわないために、まずはHSPについて基本的なことを勉強してから受診を考えるのが良いでしょう。
いきなり病院に行くのではなく、まずは自分でも情報を集めてみましょう!
HSPについて知りたい方には、まずは『繊細さんの本』がおすすめ。
HSPを世に広く知らしめるきっかけとなった一冊。
他のHSPの書籍に比べてとても読みやすく、基本的の部分はこちらで充分知ることができます。
自分はHSPかもしれないと感じた方は、ぜひ目を通してみてほしいです。
その他にも、自分がHSPかもしれないと感じた方にやってほしいことを【HSPとわかったらどうしたらいい?】HSPかもしれないあなたにやってほしい3つのことという記事の中で紹介します。
こちらも参考にしてみてくださいね。
②診察とカウンセリングの違い
2つ目に知ってほしいのが、診察とカウンセリングの違いについて。
みなさんは、精神科・心療内科での診察とカウンセリングには違いがあることを知っていますか?
この2つには、どのように症状改善を図るかに大きな違いがあります。
- 精神科・心療内科等での診察
…医師にしか行えない医療行為。投薬や施術で症状の改善を行う - カウンセリング
…臨床心理士など医師以外でも可能。対話から心理療法を行う
病院での診察は、医師による投薬や施術などの医療行為がメイン。
生活習慣などのアドバイスをすることもありますが、メインは病気を治すことになります。
その一方、カウンセリングは投薬や施術は行わず、時間をかけて対話からの心理療法を行います。
医師以外でも可能で、主に臨床心理士や公認心理士の方が担当しています。
精神科や心療内科は保険適用ですが、カウンセリング施設は保険が適用にならないという違いもあります。
このように診察とカウンセリングには大きな違いがあるのですが、意外と多くの人が知りません。
正直、私も調べるまで知りませんでした!
もちろん、病院によっては診察の中でカウンセリングを行うところもありますが、メインが医療行為なのには変わりはありません。
すべての病院がカウンセリングを行ってくれると思い込まないように注意しましょう。
ここで病院へ行くべきか迷っているHSPにとって重要なのが、どのような治療を希望しているか。
HSPについて相談した場合、病院とカウンセリング施設では以下のような対応が行われる可能性が高いです。
- 精神科・心療内科
→うつ病、統合失調症、発達障害などが隠れていないかを調べる - カウンセリング施設
→複数回のカウンセリングから問題の解決へ導く
対話ではなく投薬や施術で症状を改善したい方には、病院での診察が向いています。
また、眠りが浅かったり食欲がなかったり、すぐに症状の改善が必要な場合には、精神科や心療内科が必要となるでしょう。
一方で、ゆっくり時間をかけながら自分と向き合いたい方や、とにかく話を聞いてほしい方にはカウンセリングの方が合っていると考えられます。
HSPについて相談したい場合には、病院とカウンセリング施設のどちらが自分に合っているのか判断するようにしましょう。
③HSPが病院に行くべき目安
病院に行きたいけど、自分なんかが行っていいのかな?私よりもっとつらい思いしている人はたくさんいるだろうし…。
気遣い屋さんのHSPほど「私なんかが病院を受診してもいいのかな?」と不安になりがち。
ですが、本当は診察が必要な状態にも関わらず、病院に行く選択ができていないHSPも多くいます。
少しハードルの高く感じる精神科や心療内科ですが、うつや統合失調症などが隠れている場合は早期に治療を開始することで症状の悪化を抑えることができます。
診察が必要な方は、躊躇せずにすぐ受診を検討しましょう。
病院での診察が必要になるのは、主に以下のような症状がある場合。
- 生活に支障が出るほどの落ち込みや不安が続く
- 幻覚や幻聴がある
- 眠れないまたは眠りすぎる
- 頭痛が続く
- 食欲がわかない・食べ過ぎて嘔吐を繰り返す
- 好きだったことをやりたいと思えない
- 死にたいと思うことがある
- 外出するのが怖い
人間誰しも落ち込んだり、不安を感じることはあります。
目安として2週間ほど、これらの症状が続く場合には病院の受診を考えましょう。
また、生活に支障が出ているかも1つの判断基準となります。
明らかに生活に支障が出ていると感じれば、我慢せずにすぐに受診を検討してください。
ちなみに、カウンセリングには受診の目安は存在しません。
病院に行くべきかもしれないけど自信が持てないという方は、まずはカウンセリングで相談してみるのも良いでしょう。
HSPが病院に行くときに注意したいこと
病院へ行くべきか迷っているHSPに、HSPは病気ではないこと、病院とカウンセリングの違い、受診の目安をご紹介しました。
以上の内容をふまえて、病院への受診を決意したHSPはどのようなことに注意したら良いのでしょうか。
自分に合った病院を選ぶ
精神科や心療内科は、病院ごとにスタンスの違いが大きいです。
精神的な余裕のある方は、予約をしてしまう前に自分に合っている病院か確認しておきましょう。
ホームページを覗いてみるだけでも、充分雰囲気を掴めると思います。
少しでも不安を感じた場合は、直感を信じて別の病院を検討してみてもよいでしょう。
外出が難しい場合には、オンライン診療をしている病院もあります。
自分の体調を考慮しながら、病院選びをしてみてくださいね。
病院を調べる体力のない方は、周囲の信頼できる人に探してもらうことをおすすめします。
具体的な症状を相談する
アメリカの心理学者アーロン博士が提唱したHSPですが、医師の中でもHSPに関する意見はさまざまです。
HSPを重要視している先生もいれば、あまり良いイメージを持っていない方も中にはいます。
そこで、病院ではHSPという言葉は使わずに具体的な症状を伝えるとよいでしょう。
「人の目が気になってしまう」「周囲に気を遣いすぎて疲れてしまう」「眠れない」など具体的な症状を伝えることで、医師の方からHSPではないかと言ってくれることもあります。
また、先程お話したようにHSPは病気ではありません。
したがって、精神科や心療内科でHSPであるという診断書を出してくれることはありません。
病院で嫌な思いをしてしまうことがないように、HSPという言葉の扱いには気を付けておくと良いでしょう。
無理をしない
HSPの中には、初対面の相手になかなか本当の自分をさらけ出すことができない人もいます。
また、自分の気持ちを離そうとすると涙が止まらなくなってしまうという方もいるのではないでしょうか。
そんなときには、無理に話そうとしなくても大丈夫。
病院によっては繰り返し診察を行うことで、心を開くことができるようにしてくれるところもあります。
それに、診察を受けてみて「ちょっと違うな」と感じることもあるでしょう。
そんなときは別の病院を受診しても問題ありません。
無理をして症状が悪化してしまわないように、自分の体調を一番に考えてあげましょう。
HSPが病院に行くべきか迷ったら
病院に行くべきか迷っているHSPに向けて、知っておいてほしい3つのことを紹介しました。
- HSPは病気ではない
…生まれ持った気質であり、直すのではなくうまく付き合うことが必要 - 診察とカウンセリングの違い
…精神科や心療内科の診察:投薬や施術などの医療行為
カウンセリング:対話による心理療法 - HSPが病院に行くべき目安
…生活に支障が出るレベルの症状が2週間続く場合
HSPとは生まれ持って繊細な気質を持つ人を指す概念であり、病気ではありません。
したがって、自分はHSPかもしれないと感じたからといって、必ず病院を受診しなければならないわけではありません。
私自身もHSPだと自負していますが、これまでに病院で診察を受けたりカウンセリングを受けたことはありません。
ですが、これからも病院やカウンセリング利用しないかと言えばそうとは言い切れません。
今は受診の必要がないと感じているだけであって、これから心の不調を感じたら精神科や心療内科を受診することもあると思います。
それは風邪をひいて内科に行く、骨折をして接骨院に行くのと同じ。
精神科や心療内科だからといって、ハードルを感じる必要はありません。
誰だって心に不調を感じることはあります。精神科や心療内科へ通うことは、恥ずかしいことではありません。
本記事がみなさんが心に不調を感じたときに、自分には精神科や心療内科での診察が必要なのか、それともカウンセリングが必要なのかを判断する材料になればと感じます。
最後に、それでもどうしても迷ってしまう人におすすめしたいサービスを2つご紹介します。
1つ目が、厚生労働省が指定している「こころの相談の窓口」です。
全国の保健所や保健センター、精神保健福祉センターなどの公的機関に自分が病院に行くべきか相談することができます。
電話でも対面でも可能で、いずれも無料です。
厚生労働省のサイトから全国の相談窓口を確認することができます。
ぜひこちらも利用してみてください。
こころの相談の窓口について|困ったときの相談先|こころもメンテしよう ~若者を支えるメンタルヘルスサイト~|厚生労働省
2つ目が、オンラインカウンセリングのうららか相談室。
正直なところ、いきなり病院に行くのは勇気がいりますよね。
そんな方は、まずオンラインカウンセリングを利用してみるのがおすすめ。
うららか相談室ではサイトからカウンセラーのプロフィールを確認でき、自分が相談したいカウンセラーを選ぶことができます。
相談方法もメッセージ、電話、ビデオチャット、対面の4つから選択が可能です。
普通のカウンセリングは保険適用外でかなり経済的負担が大きいのですが、オンラインカウンセリングであれば費用をかけずに相談ができます。
相談方法によっても料金が違いますので、自分の経済状況に応じて選んでみてくださいね。
\うららか相談室、詳しくはこちらから/
ご紹介したサービスも利用しながら、心の不調と向き合ってみてください。
みなさんが元気に毎日を送れることを祈っています。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。