また「そんなの考えすぎだよ」って言われちゃった・・・。
考えすぎないようにするには、どうしたらいいの?
「そんなの考えすぎだよ」
HSPなら誰しも、この言葉を言われたことがあるのではないでしょうか。
私たちだって考えたくて考えているわけじゃないし・・・とモヤモヤしてしまったこともあるかもしれません。
そこで今回は、HSPが考えすぎる自分から解放されるための5つのコツをご紹介します。
- 考えすぎだと言われたことがある
- 考えすぎるクセをなんとかしたい
- 考えすぎて行動できなくなっている
- 考えない人になりたい
私自身も物事を考えすぎてしまう性格。
周りから「そんなのは考えすぎだよ」と言われたことは数知れず。
ネガティブな妄想を繰り返しパニック状態になったり、考えすぎから頭痛を起こすことも少なくありません。
ですが、今回ご紹介する5つのコツを意識してからは、これまでのように考えすぎてしまうことに悩みにくくなりました。
考えすぎることが全くなくなったとは言えませんが、明らかにこれまでよりも心がラクに感じています。
みなさんが考えすぎてモヤモヤする気持ちから、脱却できるようになることを祈っています!
HSPが考えすぎと言われる理由
HSPとは、繊細な気質を持った人のこと。
HSP(Highly Sensitive Person)
「繊細な気質を持った人」や「敏感な人」のこと
特徴としては、
- 物事を深く考えたり、深く味わう
- 刺激に対して敏感
- 共感力が高く、人の気持ちを察する
- 変化に気が付きやすい
などが挙げられます。
自分がHSPかもしれないと感じている方は、まずはアーロン博士が提唱するHSP診断をしてみることをおすすめします。
さらに詳しくHSPについて知りたい方は、【HSPとは?】”DOES”から見るHSPの4つの特性をご覧ください。
そんなHSPが周りから「考えすぎ」と言われてしまうのには、2つの理由があります。
HSPが考えすぎと言われる理由
- 扁桃体の働きが強く、危険を察知しやすいから
- 非HSPとHSPでは感覚が全く異なるから
まず1つ目が、扁桃体の働きが強く、 危険を察知しやすいこと。
扁桃体
怒り、恐れ、喜び、悲しみなど感情をコントロールする脳の一部。
不安や恐怖などの危険を察知した時、それを回避させようとする。
脳に扁桃体という危険を察知する部分があり、HSPはこの扁桃体の働きが強いと言われています。
そのために、不安や恐怖を感じやすいのだそう。
○○したら××になるかもしれないし、△△したら□□になるかもしれないし…
私たちが物事を考えすぎてしまうのも、扁桃体によって危険を察知しすぎてしまうから。
自分に降りかかる危険を察知できているからなのです。
なるほど!脳の扁桃体によって危険を察知しているからいろいろ考えてしまうんだね。
2つ目が、非HSPとHSPでは感覚が全く異なるから。
HSPにとっての当たり前が非HSPには通用しません。
逆もしかりで、非HSPの感覚をHSPが理解することはできないのです。
そのため、非HSPにとってはHSPが不安を感じたり、様々なケースを想定してあれこれ考えるのが不思議でならないのです。
言い方にもよりますが、「考えすぎだよ」という発言もHSPさんを悪く言うつもりではなく、元気づけようとしていることがあります。
非HSPさんもHSPさんも、お互いに自分の感覚を当たり前だと思い込まないように注意しましょう!
考えすぎがもたらすもの
ついつい考えすぎてしまうHSP。
考えすぎてしまうのは、良くないことばかりなのでしょうか?
考えすぎのデメリットとしては、
- 疲労
- イライラ
- 行動力がなくなる
の3つが挙げられます。
考えすぎることで疲労を感じてしまったり、周りの人に対して「自分がこんなに考えているのに、どうして何も考えてないんだ!」とイライラしてしまうことがあります。
また、考えすぎて悪い想像ばかりしてしまい、一歩踏み出す勇気が出ずに行動力がなくなってしまうこともあるでしょう。
考えすぎて動けなくなる気持ち、本当によくわかります…。
その一方で、考えすぎのメリットとしてミスを防げることが挙げられます。
HSPはよく考えるからこそ、さまざまなケースを想定することができます。
そのため、仕事面ではミスが発生しないように徹底的に対策を行うことができたりします。
このようにHSPの考えすぎる性格は、一長一短であると言えます。
「考えすぎ=悪」ではなく、考えすぎから得られるメリットについても知っておきましょう。
HSPが考えすぎを克服するコツ
ここまでHSPが考えすぎだと言われてしまう理由と、考えすぎることのメリットとデメリットを確認してまいりました。
ここからは以上のことを踏まえて、HSPが考えすぎを克服するコツをご紹介します。
自分と他人の感覚の違いを知る
考えすぎに悩んでいるHSPさんに知ってほしいことがあります。
それは、自分が思っているよりも周囲の人はあまり考えずに行動をしているということ。
先ほどもご紹介したように、HSPと非HSPでは持っている感覚が全く異なります。
HSPにとってよく考えることは当たり前ですが、非HSPはそういうわけではありません。
かといって、非HSPが毎日苦労しているかというとそういうわけでもないはず。
非HSPだからなんとかなっているのではなく、そんなに考えなくてもなんとかなることの方が多いからです。
私たちはつい、みんなよく考えて行動していると思い込んでしまいがち。
ですが、実際はそうでもないことが多いです。
私たちが思っているよりもずっと、多くの人はあまり考えずに行動していると知りましょう。
あえてスルーしてみる
考えすぎてしまうHSPの中には、気が付きすぎることが原因の方もいらっしゃいます。
なにか行動をしようと思った際に、
これをやったら、○○になるかもしれない。いや、△△という可能性もある。でも××のときもあるし…
と、あらゆる可能性を想定してしまうことがありませんか?
あらゆる可能性を想定できるのは決して悪いことではありません。
ですが、考えすぎを改めたい場合にはあえてスルーしてしまうのも手です。
HSPにとって、危険を察知するのは反射的なもの。
気が付かないようにするというのはとても難しいです。
ですが、察知した危険に対してスルーするという選択はできます。
気が付いたことに無視をしてみた結果、あとから困ってしまうこともあれば、なんとかなることもあるでしょう。
あえて無視してみることで、なんだ!意外となんとかなるんじゃん!という感覚を掴んでいきましょう。
自分の予想がいつも当たるわけではないと知る
あらゆる可能性を想定できるHSPさん。
自分の予想の的中率はどのくらいか考えたことがありますか?
つい予想が当たった時ばかり「ほら!見たことか!」と思ってしまいがちですが、意外と予想が当たっていないことも多いと思いませんか?
このように自分の予想がいつも当たるわけではないと知ることも、考えすぎを防ぐのに役立ちます。
HSP専門カウンセラーの武田友紀さんの『「繊細さん」の本』では、自分の予想が当たらないことを確かめる方法として以下のことを紹介しています。
自分の「予想」が当たる確率はどのくらいなのか、日頃から安全な場所で把握しておくのがおすすめです。一番簡単な方法が、「誰かとごはんやお茶に行ったときに、『それ、おいしい?』と聞いてみる」です。
たとえば、友人とお茶をしているとき。
1.相手が飲み物に対してどう思っているのかを予想
・おいしい/ふつう/まずい
・ぬるいと思ってる/冷たいと思ってる/ふつう
・飲み物のこと、何も思ってない2.確かめる。一言でOK!
「その紅茶おいしい?」
「ん?ああ。○○だね~!」3.相手の答えが自分の予想と合っているのかをチェック!
これを繰り返すと、「人の考えは、案外わからないものだな」「自分の予想は、意外と外れるんだな」と実感できます。
武田友紀『「気がつきすぎて疲れる」が驚くほどなくなる「繊細さん」の本』
繊細さんの本では、他にもHSPが生きやすさを手に入れるためのテクニックが紹介されています。
まだ読んだことがない方は、ぜひ読んでみてくださいね。
私もこれをやってみたとき、思ったより当たらなくてびっくりした!
当たったときのことばかり記憶に残って、予想が外れたときのことは忘れてしまうものだよね。
自分の予想の的中率、一度確かめてみてはいかがでしょうか。
なるようになると考える
考えすぎと言われるほど深く物事を考えるHSPですが、考えている内容はネガティブなものが多いのではないでしょうか。
先ほど考えすぎることの悪い要素としてご紹介したように、考え続けると次の自分の行動の足枷になってしまうことがあります。
あくまで「行動を起こすために考える」のであって、「行動しないために考える」になっていてはいけません。
みなさんの「考える」は、「行動を起こすため」「行動しないため」どちらでしょうか?
行動するためだってわかってるけど不安なんだもん!
そんな方におすすめしたいのが、「なるようになる!」と考えること。
「なんとかなる」じゃなくて「なるようになる」。
世の中には理不尽なことや、私たちがどうあがいても予想できないことがたくさんあります。
すべてのことは「なるようになる」のです。
そう思えると、考えすぎから抜け出して行動できるのではないでしょうか。
すぐには難しいと思います。
これまで紹介したことを意識しながら「なるようになる」と考える練習をしてみてください。
考えすぎる性格をオンオフできるようにする
最後におすすめしたいのが、考えすぎる性格をオンオフできるようにすること。
HSPの考えすぎる性格は、あらゆる可能性を想定し対策できるというメリットを持っています。
みなさんも仕事などにおいて、細やかに対策することが目標達成へと繋がった経験があるのではないでしょうか。
考えすぎること自体を否定するのではなく、うまく活用できるようにすることを考えましょう。
私は物事をする際によく考えるべきか一旦立ち止まるようにしています。
ミスが起きないように遂行したいときは考えることを選び、考えてもネガティブな要素しか出てこない気がしたときは考えないことを選びます。
そうやって自分の考えすぎる性格をオンオフできるようになったことで、長所使いできるようになったと思います。
みなさんもぜひ今は考えるべきときなのか、立ち止まるクセを身につけてみてくださいね。
考えすぎてしまうHSPが考えるクセから解放される5つのコツ:まとめ
考えすぎる性格に悩むHSPさん向けに、考えすぎを克服するためのコツをご紹介してまいりました。
考えすぎを克服するコツ
- 自分と他人の感覚の違いを知る
- あえてスルーしてみる
- 自分の予想がいつも当たるわけではないと知る
- なるようになると考える
- 考えすぎる性格をオンオフできるようにする
あらゆる可能性を想定し考えることは、誰にでもできることではありません。
そうしたくてもできなくて悩む人だって、たくさんいるのです。
せっかく持っている素晴らしい能力を短所として捉えるのではなく、長所使いできるようにしましょう。
みなさんが考えすぎから脱却し、行動できるようになることを祈っています。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。