こんにちは、みみこです。
HSPという概念が広まってしばらく経ちました。
テレビなどのメディアでも多く取り上げられ、広く認知されていったように思います。
その一方で最近、「HSPのファッション化」「ファッションHSP」という言葉を見かけます。
今日はこのファッションHSPについて、私の考えをお話したいと思います。
先に言ってしまうと、私はファッションHSPという言葉が好きではありません。そもそも他人が「この人はHSPじゃない」と決めつけるのはどうだろう?と思っています。そのあたりのお話もさせていただければと思います。
ファッションHSPについて、私は少しナイーブなテーマだと感じています。もしご自身が辛い気持ちになる可能性がありましたら、この先は読まなくても大丈夫です。無理のない範囲でお願いします。
HSPとは?
HSPとは、Highly Sensitive Person:繊細な感性を持った人のことを指します。
HSPについてよく知らないという方は、下記の記事【HSPの長所】繊細さんにしか見えない世界を生きる。繊細な自分を好きになる方法。をご覧ください。
ファッションHSPとは?
まず、ファッションHSPとはどのような人を指した言葉なのか確認してみましょう。
ファッションHSP
周囲から見て繊細な気質には見えないのにHSPを自称し、自分がHSPであるために配慮をしてほしいと周囲に過剰にアピールする人
厳密な定義はないのですが、私が思うに上記のような人がファッションHSPと呼ばれているように思います。
また、HSPという言葉が一人歩きし、本来はHSPではない人が自称してしまっている状況が「HSPのファッション化」と呼ばれているようです。
自分の都合がいいように言葉をまとっているというところから「ファッション」という言葉が付いていると思われます。
ファッションHSPに対する議論
ファッションHSPに対しては、厳しい意見が多いです。
Twitterで「ファッションHSP」で検索をすると、多くの人がファッションHSPを良く思っていないことが伺えます。
ファッションHSPが増えると本当のHSPが辛い思いをするから迷惑
ファッションHSPは鬱陶しい
どうみても繊細じゃない人がHSPを名乗ってるなんておかしい!
ざっとこのような意見が上がっていたように思います。
正直、どの意見も理解できなくはありません。
自分が本当に辛い思いをしてきたのに、全然辛そうじゃない人がHSPを名乗っていることにモヤモヤしてしまう気持ちはとてもわかります。
ですが、その一方でこんな方もいます。
私はHSPかもしれないと周囲に相談したら、「あなたはHSPじゃない」と否定されてしまった。あなたに私の何がわかるの?
実は、私も同じように言われた経験があります。
また、「そうやって自分がうまくやっていけないのを病気のせいにするのやめなよ」と言われたこともありました。
HSPは病気ではありませんしHSPのせいにしているというのはちょっと違うんじゃないかなと思い、傷ついてしまったことを覚えています…。
私のファッションHSPに対する考え
このような意見を踏まえて、私はファッションHSPについて以下のように考えています。
HSPかどうかは、他人ではなく自分が判断するもの
ファッションHSPを良く思わない気持ちもよくわかります。
なんでもうまくいってる華やかな人が自分のことをHSPだと言っているのを見て、「私ほど辛い経験をしていないのに、軽々しくHSPだなんて言わないでほしい」と言いたくなりますよね。
ですが、私たちはその人たちのことをどれだけ知っているのでしょうか?
私は基本的に他人の抱える生きにくさ、悩み、置かれている環境すべて理解することは不可能だと思っています。
それは、いくら長い時間一緒にいる相手でも、血の繋がった家族であっても。
そのため、ファッションHSPだと思える彼らにも生きにくさがあって、それを私たちが理解することはできません。
私たちの辛さがファッションHSPと思われる人に理解できないように、私たちも彼らの辛さを分かってあげられないのです。
それならば、どうしたら良いのでしょう。
私はお互いの生きにくさ、辛さを理解しようとすることが大切なのではないかと思います。
「私より辛い経験をしていないのにHSPって言わないでほしい」ではなく、「なんでもうまくいっているように見えるあの人にも私と同じところがあったんだ」と考えてみるのはどうでしょうか?
私たちはみんな繊細な感覚を持った仲間なんだと思うと、優しい気持ちになれませんか?
HSPは全員まるっきり同じ気質を持っているわけではありません。
繊細度合いにも違いがありますし、苦手な刺激にも違いがあります。
また、HSS型HSPのように繊細なのに刺激を求めるHSPだっています。
そのように違いはあるけれど、生きにくさを感じたり繊細な自分に悩んでいることは同じなのです。
完全に理解することはできなくても、お互いの生きにくさをわかり合おうとすることが大事なのではないでしょうか。
ファッションHSPと思われないために
きっと誰しもファッションHSPだと思われたくないと思います。
そこで、ファッションHSPだと思われないために気を付けたいことをまとめました。
HSPを過剰にアピールしない
HSPを過剰にアピールする人に対して、良く思っていない人が多い印象です。
自分もHSPについて発信しているくせに何を言っているんだと思うかもしれませんが、私が行っているような活動ではなく、下記のような発言を指します。
「私はHSPだから〇〇はできない」
「私こういうところがあるの、HSPだから許して」
このように言われると嫌悪感を抱く人が多いのもわかります。
それこそHSPを言い訳にするなと言いたくなってしまいますよね。
HSPではない人からすると、上記のような発言をする人とそうではない人の違いがわかりません。
そのため、HSP=めんどくさいと考えてしまう人もいるのだと思います。
このように思われてしまう可能性が高いので、私はHSPということをあまり他人に話す必要はないと思っています。
家族やパートナーなど親密な間柄であれば別ですが、周囲にHSPであることを伝える必要はないかと思います。
SNSで仲間探しをするには、HSPを公言するのは有効です。HSPはなかなか周りに仲間を見つけにくいので、SNSをぜひ活用してみてくださいね。
HSPという言葉を使わない
それでも周囲に相談したい場合は、HSPという言葉は使わないほうが良さそうです。
私は自分が新入社員のとき、配属希望の面談で「周りに委縮しやすい性格なので、自分がのびのびと働けるチームにしてほしい」と伝えました。
HSPという言葉自体に嫌悪感を抱く人も少なからずいます。
HSPという言葉を使わずに、具体的な内容で相談してみると良いのかなと思います。
HSPは自分を生きやすくするための考え方であることを理解する
私は、HSPは自分の生きにくさと向き合うために生まれた概念だと思っています。
そのため、周囲に自分がHSPであることを無理に理解してもらおうとしたり、他人に対してあの人はHSPじゃないとか判断するのは少し違うのかなと思っています。
あくまで自分の内面に向き合うための概念であると、心得ておく必要があるのではないかと思います。
まとめ
なるべく傷つく方がいないように表現には気を付けましたが、いかがでしたか?
最後まで読んでくださった方、本当にありがとうございます。
HSPの多くが「あなたはHSPではない」と否定されて傷ついた経験があるように思います。
特にHSS型HSPの方は、外交的な部分も持ち合わせているためにこのように言われることも多いのではないでしょうか?
現に私のことを「本当はHSPじゃないだろう」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。
ですが、自分の生きにくさは自分しかわかりません。
他人が完全に個人を理解することは不可能なのです。
だからこそ、常に分かり合おうとする姿勢が大切なのではありませんでしょうか。
とはいえ、ファッションHSPと思われる人にどうしても納得できないこともあると思います。
そんなときはその人からそっと離れましょう。
それがお互いにベストな選択だと思います。
HSPについては、これからも私の考え方や経験を発信をしていく予定です。
よかったらこれからもよろしくお願いします。