あんなに理不尽なことを言われたのになにも言い返せなかった・・・。こういうときにガツンと言えない僕ってなんて弱いんだろう。
普段は喧嘩できないくせにブチ切れると恋人に言いすぎてしまうの。彼に関係を絶たれてしまいそう・・・。
理不尽な扱いを受けたのに何も言い返すことができなかったとき、自分はなんて弱くて臆病な人間なんだろうと感じてしまいますよね。
同じように感じるHSPは少なくありません。
そこで、HSPが喧嘩できない理由と喧嘩せずに怒りの感情をコントロールする方法をご紹介します。
- HSPで喧嘩ができない
- 何も言い返せない自分は弱くてダメな人間だと感じている
- 喧嘩できない自分をなんとかしたい
- 喧嘩以外の方法で怒りの感情をコントロールする方法が知りたい
- 喧嘩で相手を言いすぎてしまうことに悩んでいる
- 喧嘩後の罪悪感に悩んでいる
私自身も嫌なことをされても相手に言い返すことができず、喧嘩ができない人です。
ですが、唯一彼や母親に対しては喧嘩をすることができます。
本当に心を開いているからこそ喧嘩ができるのですが、怒りの感情をコントロールすることができず、相手を泣かせるまで追い詰めてしまいます。
そして、泣かせるまで相手を追い込んでしまったことにひどく落ち込む…。
そんな私にとって、怒りの感情と向き合うことはとても重要でした。
そこで出会ったのが イルセ・サンさんの『鈍感な世界に生きる敏感な人たち』という本。
この本を読んで、ずっとモヤモヤしていた感情がすっきりするのを感じました。
そこで本記事では 『鈍感な世界に生きる敏感な人たち』を私なりに解釈してお話します。
興味のある方は、ぜひ 『鈍感な世界に生きる敏感な人たち』 もご覧くださいね。
喧嘩ができないHSP、怒りの感情をコントロールできないHSPが少しでも心を楽にできるきっかけになれば嬉しいです!
HSPが喧嘩できない理由
まず、HSPが喧嘩できない理由を確認してみましょう。
言い返しても意味がないと思うから
HSPが喧嘩できない理由に、言い返しても意味がないと思うことが挙げられます。
相手が嫌なことを言ってきたとき、心の中ではイラっとしていても「どうせ言い返しても倍返しになって返ってくるだけ」言うのを躊躇ってしまいます。
HSPにとって、相手に言い返すことはとても勇気がいること。
なのに勇気を出して言い返しても見合った対価がないと感じてしまい、言い返すのを諦めてしまうのです。
また、怒りがピークに達しているときには「こんなことを言ってくる人に正論をぶつけても理解できない」と考えて言い返すのをやめることもあります。
言い返すのが怖い
単純に言い返すのが怖いからという理由もあります。
特に相手が威圧的な人だったりすると、相手に委縮してしまいもう何も言えなくなってしまいます。
言い返すかどうかというよりも、早くこの時を終わらせたい!という思いが強くなります。
特に会社で怒鳴られたりすると、みんなに見られるのも恥ずかしい。とにかく早く終わってくれ~って思います。
自分の感情を表現するのが苦手
HSPの中には、そもそも自分の感情を表現するのが苦手な方もいます。
自分の気持ちをうまく説明できる自信がなくて、相手に対して嫌だったことを伝えられないために喧嘩ができないこともあります。
自分の中に確かに怒りの感情はあるのに、それをどうやって表現してよいのかわからずに黙り込んでしまうのです。
僕はまさにこれ。うまく表現できなくてもどかしい気持ちになります。
言わなきゃよかったという経験がある
過去に自分の怒りを伝えたことで良くないことが起きた経験があることも、HSPが喧嘩できない理由となります。
せっかく勇気を出して言い返したのに状態が悪化してしまったり、自分の怒りの感情がコントロールできないことで自分自身が傷ついてしまったり。
この後にも詳しくお話しますが、HSPにとっては相手に怒ることも自分自身を傷つけます。
自分が怒りの感情を表現することで過去に痛い目に合っているために、喧嘩ができないHSPも多いです。
平和主義で喧嘩を望んでいない
HSPは、波風立つのが嫌いな平和主義者が多いです。
そのため、そもそも喧嘩することを望んでいません。
それなのに、あまりにも自分が理不尽な扱いばかりを受けるので、仕方なく喧嘩をしなきゃと考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ですが、HSPが無理に喧嘩をするのは危険です。
その理由はこの後お話していきます。
HSPが喧嘩するのは危険
本当は喧嘩が苦手なHSPが、無理に喧嘩をするのはとても危険です。
その理由は2つあります。
HSPが喧嘩をするのが危険な理由
- 自分自身が傷ついてしまうから
- 怒りの感情に飲み込まれてしまうから
まず1つ目に、自分自身が傷ついてしまうから。
HSPは相手の感情を察知するのが得意です。
そのため、自分が怒ったことで相手を傷つけたことに気が付いてしまい、落ち込んでしまうのです。
たしかに怒りの感情に任せて怒る一瞬はすっきりしますが、後から罪悪感や後悔に苦しむことになります。
いくら自分の言い分が通るようになったとしても、相手を怒鳴ったり大声で言い負かしたりと自分が嫌いなやり方をするのは気分が良くありません。
本当に相手を力で制圧できるのは、相手の気持ちを考えられないような人。
HSPには向いていないと言えます。
2つ目に、怒りの感情に飲み込まれてしまうから。
HSPには周囲との調和を大切にし、相手の立場になって物事が考えられる長所があります。
ですが、HSPが一度怒りの感情に飲み込まれると、その長所を忘れてしまうことがあります。
もともと物事の本質を見抜く力のあるHSPは、相手の悪いところもよく理解しています。
そのため、相手の立場を考えずに正論を振りかざしてしまったり、逃げ場がないほどに追い詰めてしまうことも。
そのように怒りの感情がコントロールできなくなるために、大切にしていた人との関係性や周囲との調和を壊してしまう恐れもあります。
これらの理由から、HSPが喧嘩をするのは危険なことだと言えます。
HSPには、喧嘩せずに自分の気持ちを落ち着かせる方法が必要なのです。
HSPが喧嘩をせずに気持ちを落ち着かせる方法
先ほどご紹介したように、HSPが喧嘩をするのは危険。
そこで、喧嘩をせずに自分の気持ちを落ち着かせる方法を身に付けましょう。
その場で解決しようとせずに一旦置く
HSPは喧嘩が得意ではありませんが、長期で物事を考えて解決策を見つけることは得意です。
そのため、喧嘩になりそうになったら一旦休戦し、お互いに考える時間を作りましょう。
そうすることで、お互いを傷つけずに中身のある話し合いをすることができます。
自分と相手それぞれの望みに寄り添う
次におすすめなのが、自分と相手のそれぞれの望みに寄り添うこと。
HSPは本来、相手の気持ちに寄り添うことが得意。
頭に血が上ったときは一旦落ち着いて、相手の望みを確認してみましょう。
怒りの感情は、望みが叶わないために発生します。
自分と相手の望みを落ち着いて考えることで、解決策が見えてきます。
この解決策は、まさに相手の立場になって物事が考えられるHSPにぴったり。
ぜひ実践してみていただきたいです。
「~すべき」をやめて「~だったらいいのに」と考える
HSPは、自分に対して科している「~すべき」というルールが多すぎると言われています。
「自分のことは後回しにして他人を優先すべき」「他人に迷惑をかけないようにすべき」など。
そうやって自分に対して厳しいルールを設けるのもよくありませんが、もっと悪いのが他人に対して向いてしまう場合。
自分に対して当たり前になってくると、他人に対しても「~すべき」という考えが向いてしまうことがあります。
そんなことがないように「~だったらいいのに」に変換しましょう。
そうすることで、怒りの感情が悲しみに変わります。
「○○さんはあんな言い方をやめるべき」
→「○○さんはあんな言い方をしなければよかったのに」
たしかに怒りの感情よりも悲しみが優位に立ちますね。
「~だったらいいのに」は自分に対しても効果がありそうです。
「他人に迷惑をかけないようにすべき」
→「他人に迷惑をかけないようにできればいいのに」
他人に迷惑をかけないべきだけどそうできないときもあるよね。
と、自分を慰めてくれるような表現に変わりました。
このようにたった1つの言い換えでも、物事の考え方に大きな変化が起きます。
「~だったらいいのに」への変換、ぜひお試しください。
希望から自分を解放させる
最後におすすめするのが、希望から自分を解放させること。
いくら私たちが行動をしようとも、簡単に人を変えることはできません。
それならば、怒りの感情や希望から解放されることが自分にとって一番楽なこと。
希望からの解放とは、「望むことをやめること」だとも言えますし、「望まなければならない環境から離れること」とも言えます。
いくら自分が動こうとも叶わない希望であれば、捨ててしまうのが一番の解決策かもしれません。
HSPが喧嘩せずに怒りの感情をコントロールする方法:まとめ
HSPが喧嘩できない5つの理由から、喧嘩せずに気持ちを落ち着かせる方法をご紹介しました。
HSPが喧嘩をせずに気持ちを落ち着かせる方法
- その場で解決しようとせずに一旦置く
- 自分と相手それぞれの望みに寄り添う
- 「~すべき」をやめて「~だったらいいのに」と考える
- 希望から自分を解放させる
相手から嫌なことをされたとき、私たちはつい何も言い返せなかった自分を悪く捉えてしまいがち。
ですが、HSPが喧嘩するのが危険な理由でご紹介したように、何も言い返さないことは本当は素晴らしい選択です。
何も言い返せなかった・・・とネガティブに捉えるのではなく、「自分は何も言い返さないという選択をしたのだ」と自信をもってほしいです。
また、私のように怒りの感情のコントロールが苦手な方には、特に今回ご紹介した4つを試していただきたいです。
本当はそんなに言いたくないのに言いすぎてしまう気持ちも、後悔してつらくなる気持ちもよくわかります。
私も少しずつですが、変わることができています。
あなたにもきっとできるはずです。
冒頭でもお話したように、本記事の内容はイルセ・サンさんの『鈍感な世界に生きる敏感な人たち』という本を参考に執筆しました。
『鈍感な世界に生きる敏感な人たち』 には、他にもHSPのためになる情報がたくさん書かれています。
個人的にはすでに『繊細さんの本』を読んでいて、さらにHSPについて知りたいという人向けの本だと感じています。
本記事で興味を持っていただいた方は、ぜひご覧ください。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。